最近、X(=Twitter)において、いつの間にか見知らぬアカウントにブロックされている！？というユーザーが増えています。

具体的には、以下のアカウントです(私もブロックされていました)。
皆さんも、ブロックされていないか確認してみて下さい。

議論すべきかもしれない (@WeShouldDiscuss) / X

Xでは、「こいつにブロックされてない人居ない説」というポストが17K以上のいいねを集めるなど、 謎のアカウントの存在について大きな反響が起こっています。

本記事では、技術的な観点を中心として当該アカウントを調査しました。

当該アカウントは2020年9月28日の12:48:36に作成され、2023年12月現在で9万7000件以上のポストが行われています。

また、アカウントのメールアドレスを外部のデータベースに照会したところ、同じメールアドレスでGithubアカウントが運営されていることが分かりました。

Githubは、最大手の設計図共有サイトプログラムのリポジトリ管理サイトです。一般的に、プログラミングでプロジェクトを管理する際に利用されます。

そのため、アカウントの"中の人"はプログラミングを行えるIT技術的であり、XのAPIと呼ばれる機能を用いて自動的にブロックを行っていることが考えられます。

参考までに、以下はGhuntやSherlockでOSINTを行った結果です。

以下は、Sherlockの実行結果です。なお、XアカウントのOSINT方法についてはこちらの記事にまとめています。

多くのユーザーをブロックしている理由と思われるポストを発見しました。

＞誹謗中傷するアカウントやそのフォロワーを自衛としてブロック

— 議論すべきかもしれない (@WeShouldDiscuss)June 11, 2023

こちらのポストによると、誹謗中傷を行うアカウントやそのフォロワーを、自衛のためにブロックしているという事です。私は全く誹謗中傷を行った覚えがなく、そもそも界隈が違うと思うのですが。

アカウント作成直後には自己紹介などがあるのではないかと考えて調査を行いましたが、最初のポストから「議論すべき」というスタイルを貫いているようです。

私が調べた範囲では、以下のポストが一番最初のものであると考えられます。

議論中に気づいたことをつぶやくかもしれない

— 議論すべきかもしれない (@WeShouldDiscuss)September 28, 2020

また、Webアーカイブの調査を行いましたが、最初の有効なアーカイブは2022年1月25日となっていました。そのため、初期のプロフィールがどのような内容であったのかは不明です。

議論すべきかもしれない (@WeShouldDiscuss) / Twitter

本記事では、突如多くのユーザーをブロックしていると思われるアカウント「@WeShouldDiscuss」について調査しました。

幅広い物事について厳密な議論を行うことは大切ですが、SNSで不都合な意見を一律に拒絶していては自己と同じ観念を持つ人ばかりが集まるため、十分に議論が行えません。

また、悪質なユーザーをブロックすることは必要ですが、過剰に不特定多数をブロックすると嫌悪感を持たれて攻撃の対象となってしまうことがありますので、皆さんも気を付けましょう。