【Garuda Linux】おしゃれな外観のLinuxディストリビューション
最終更新 2023/03/10 17:00
本記事ではGaruda LinuxというLinuxディストリビューションを紹介します。
手軽にArch Linuxを使いたい方、外観の美しいディストリビューションを使いたいという方に向けて執筆しております。
Garuda Linuxとは
Garuda Linuxは、Arch Linuxベースで開発されているLinuxディストリビューションです。
後述しますが、Garuda LinuxはKDE Plasamをゴリゴリにカスタマイズされた美しいデスクトップの外観が大きな特徴です。
また、更新モデルにはArch Linuxと同じローリングリリースが採用されています。
そのため、Garuda Linuxのパッケージは常に最新状態が維持されているというわけですね。
ちなみに、Garuda Linuxの「Garuda」は、ヒンドゥー教で神聖なワシのような太陽の鳥の王とされているものの名前らしいです。
詳細情報
Garuda Linuxのデスクトップ環境は、基本的にはKDE Plasmaです。
ただ、このディストリビューションにもいくつかのデスクトップ環境のエディションが用意されています。
KDE Plasmaを筆頭に、GNOME、Cinnamon、Xfce、Mate、LXQt-Kwin、Wayfireのデスクトップ環境らと、Sway、i3、Qtileのウィンドウマネージャーらが採用されたエディションがあります。
また、上級者向けオプションとして、KDE Lite、KDE-Giteエディションも用意されています。
さらに、KDE Plasmaエディションにはゲーミングエディションも用意されています。
このエディションにはSteamやProton GE、OBS Studio、Retroarchなどがプリンストールされています。
Pop!_OSのようにNVIDIAドライバーが初期搭載されているかは不明ですが、ゲーミング用途で本ディストリビューションを使いたいという方はこのエディションをダウンロードするといいでしょう。
外観はこのようになっています。
かなりカスタマイズされていますね。
KDEのパネルは画面上部に配置され、ドックが画面下部に追加されています。
また、アイコンパックが適応されソフトアイコンが大きく変わっています。
さらに、ウィンドウの最大、最小化、閉じるボタンがウィンドウ左に配置され、これもアイコンが変更されています。
さらにさらに操作時にフォーカスしているウィンドウの名前とメニューバーがパネルに表示されています。
これらのUIは、かなりMacOSに似せられていると思います。
大きくカスタマイズはされているものの、根本からカスタマイズされているというよりはKDEのテーマを初期搭載しているというだけなので、わざわざGaruda Linuxを使用せずとも手作業でテーマを適応していけばこれにかなり近い外観を作ることは可能です。
とはいえ、ここまでのカスタマイズには多大な労力と時間を要しますので、それをショートカットできると考えれば素晴らしいディストリビューションだと思います。
ちなみに、GNOMEはこんな感じの外観です。GNOMEはあまりカスタマイズされていないように見えますね。
Cinnamonは、アイコンがKDEエディションのものと同じになっていたりウィンドウの最大、最小化、閉じるボタンのアイコンがカスタマイズされていたりと、KDEエディションに近づけられていますね。
mateも同じくウィンドウの最大、最小化、閉じるボタンのアイコンがカスタマイズされています。また、全体的な配色もGarudaっぽい感じに仕上げられています。
Garuda Linuxの大きな特徴はこの外観ですが、ほかにも魅力的な機能はあります。
Garuda Linuxはローリングリリースモデルを採用しているわけですが、常に自動で最新にアップデートされてしまうため、問題のあるバージョンが配信されてしまい、それに自動で更新されてしまうというリスクがあります。
この問題に対して、Garuda Linuxは自動でスナップショットを作成するSnapperとBTRFS(ファイルシステム)を使用し、更新の前に自動でシステムをバックアップする機能を搭載しています。
もし更新で問題が発生し、起動できなくなってしまったり不具合が発生した場合はGRUBメニューから正常なスナップショットを起動できるようになっているようです。
また、これらの設定や制御をおこなうGaruda Assistantというソフトも導入されています。
ほかにもGaruda Linuxには、カーネルにLinuxよりも高速で機能性の高いと謳われているLinux-zenを搭載するといった特徴や、バッテリー節約とパフォーマンス調整を使用するための機能があるという特徴があります。
システム要件は、
となっています。
そこそこ高めのシステム要件となっています。
いくつかデスクトップ環境のバリエーションがあるとはいえ、KDE Plasmaが主力エディションなことを考えるとまあ妥当なシステム要件でしょう。
また、かなり大きくカスタマイズが施されていることを考えると、メモリは6, 8GBほど用意してもいいかもしれません。
Linuxディストリビューションの中ではかなり重量級なディストリビューションだと思います。
Arch Linuxベースであるため、パッケージ管理システムにはpacmanが採用されています。
パッケージのインストールをするには、
pacman -S 「パッケージ名」
と管理者権限でコマンドを実行します。
日本語入力に関しては、初期状態ではできませんので各自インストールする必要があります。
日本語入力をするには上記のpacmanコマンドにて、fcitx mozcをインストールします。
ターミナルを開き、管理者権限でpacman -S fcitx-configtool fcitx-mozc
とコマンドを実行します。
まとめ
今回はGaruda Linuxについて紹介しました。
ゴリゴリにカスタマイズされたおしゃれな外観が利点です。
また、だいたいわかるとは思いますが、Calamaresインストーラーが採用されており、GUIでインストールすることが可能です。
手軽にArch Linuxの環境を扱いたい方にもお勧めできます。マシンのスペックに余裕がある方はぜひ入れてみてはいかがでしょうか。