【Fedora】先進的なRedHat派生のLinuxディストロ
最終更新 2023/01/26 17:18
本記事ではFedoraというLinuxディストリビューションを紹介します。
RedHat派生のLinuxに初めて触れる方、ソフトウェア開発用のOSを探している方向けに執筆をしております。
Fedoraとは
Fedoraは、RedHatが支援しているコミュニティであるFedora Projectにより開発されているディストリビューションです。
RedHatは、企業向けにRedHatEnterpriseLinux(RHEL)という有料のディストリビューションを開発しており、 Fedoraはこのディストリビューションに成果を提供する代わりにRedHatよりコミュニティに支援がいくことになっているわけです。
このことより、Fedoraは最新のLinuxカーネルを搭載するなど、最新の技術を積極的に取り込むことが特徴の一つとして挙げられます。 (すぐに最新のものを使うと動作が不安定になったり、別のソフトと干渉を起こしたりしてしまう可能性があるためRHELで安定した動作を保証するための実験として情報を提供するため)
現在は、Rawhideというローリングリリース版も用意されているようです。ちなみに、ローリングリリースというのは、ソフトウェアシステムを断続的に更新していくリリースモデルのことで、 Windowsなどとは対極に位置するリリースモデルです。
Windowsは、定期的に配信されるWindowsアップデートによりソフトウェアシステムが更新されます。それに対してローリングリリースの場合はより高い頻度でソフトウェアがアップデート されるため常にソフトウェアが最新の状態になります。
このようなことからも、Fedoraがいかに「最新であること」に気を遣っているかが伺えると思います。
また、Fedoraは「rapid progress of Free and Open Source software」、つまり「オープンソースの世界を迅速に発達させる」 ということが開発目標として掲げられています。
これらのことが関係して、今日、Fedoraは多くのソフトウェア開発者に使用されています。
※Linuxの生みの親、リーナズ・トーバルズさんもFedoraを使っているらしいです。
詳細情報
デフォルトのデスクトップ環境にはGNOMEが採用されています。
外観は特に改造されておらず、素のGNOMEといった印象を受けます。
ただ、Fedoraにはいくつかエディションがあり、その中にはFedora SpinsというGNOME以外のデスクトップ環境を搭載するものがあります。
例えば、これはMateが搭載されているもののスクリーンショット、これはKDE Plasmaが搭載されているもののスクリーンショットです。
「Fedora (デスクトップ環境の名前)」と検索をかけるか、Fedoraの公式サイトから下へスクロールし、 Fedora spinsのページに飛ぶといくつかのデスクトップ環境からspinを選ぶことができます。
また、Fedora spinsの他にもFedoraにはいくつかバージョンがあり、有名なものでいけば、Fedora WorkstationとFedora Serverというエディションが存在します。
名前の通りですが、Workstationはデスクトップ用途(ソフトウェア開発であったり、日常使いであったり)向けのエディション、Serverはサーバー用途のエディションになります。
これ以降は、特別な記述のない限りFedora Workstationについて紹介します。
システム要件は、
となっています。
ある程度型落ちのラップトップでも動かすことができますが、より安定した動作を求めるのであれば、下記の推奨システム要件を満たすコンピュータを用意した方が良いでしょう。
パッケージ管理システムにはdnfが採用されています。
パッケージをインストールする際は、
sudo dnf install XXX(パッケージ名)
とコマンドを実行することでインストールが可能です。
日本語環境に関しても、インストール時に言語設定より日本語を選択することでシステム言語は日本語になり日本語入力も可能になるので、 別途日本語入力ソフトをインストールする必要はありません。
やはり、シェア率の高いディストロなだけあって、こういった点で困るということはなさそうですね。
まとめ
今回はFedoraについて紹介してみました。
Fedoraも人気なディストロの一つではあるのですが、近年はLinuxディストリビューションの中でのシェア率が低下の一途を辿っており 、他のディストロにその座を奪われつつあるようです。
実際、数年前は5%近くあったシェア率が今ではもはや0.2%近くにまで落ちているそうです。
ソフトウェア開発者の皆さん、ぜひFedoraを使ってみてはいかがでしょうか。
今回はこんな感じで本記事を締めさせて頂こうと思います。