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【Endeavour OS】Antergosの後継のLinuxディストリビューション


作成日時 2023/02/22 09:04
最終更新 2023/02/25 21:35


  • まず初めに
  • Endeavour OSとは
  • 詳細情報
  • まとめ

  • まず初めに

    本記事ではEndeavour OSというLinuxディストリビューションを紹介します。

    美しいUIのディストロを使いたい方、手軽にArch Linuxベースのディストロを使いたい方におすすめです。


    Endeavour OSとは

    Endeavour OSは、Arch Linuxをベースに開発されているLinuxディストロです。

    そもそも、Endeavour OSは2019年に廃止された「Antergos」という人気のArch Linuxベースディストロの後継です。

    2019年5月21日に発表されたAntergosのプロジェクト終了を受け、形を変えてでもAntergosを維持するためにEndeavour OSの開発が始まりました。

    また、Endeavour OSがまだ開発途中だった最中、Antergosを維持させようとしていた別の開発者がXfceを採用する「Portergos」という派生ディストロを既に開発していました。

    恐らくですが(情報が見つからなかった)、PortergosはEndeavour OSのXfceフレーバーとして取り込まれたのだと思います。

    もともとEndeavour OSは9つのデスクトップ環境とAntergosネットインストーラーである「Cnchi」を使用する予定だったものの、技術的な問題がありPortergosで採用されたオフラインインストーラーを採用することになりました。

    ...まあ、人気ディストロ「Antergos」の後継ディストロだってことだけ覚えていただければと思います。このAntergosの人気が後継であるEndeavour OSにも遺伝してるわけですね。


    詳細情報

    先程話しました通り、デスクトップ環境はXfce, KDE Plasma, GNOME, MATE, Cinnamon, Budgie, LXQt, LXDE, i3の9つが用意されています。

    外観はこのようになっています。ちなみに、この画像はXfceフレーバーです。

    かなり素のXfceに近いですが、一部改良が加えられており、またそもそものXfceの特性もありすっきりとした外観になっています。


    若干話逸れますけど、先程、デスクトップ環境はXfce, KDE Plasma, GNOME, MATE, Cinnamon, Budgie, LXQt, LXDE, i3の9つって話をしたじゃないですか。

    Xfce, KDE Plasma, GNOME, MATE, Cinnamon, Budgie, LXQt, LXDEってこの辺はまあメジャーなので分かるんですけど、「i3」って聞かない名前だなあって思って調べてみたんですよ。

    すると、こんな感じでタイル状にウィンドウを配置するのが特徴のデスクトップ環境(正確にはウィンドウマネージャー)らしいですね。

    i3って聞くとintel coreシリーズのCPUのやつを思い浮かべるんですけど、このウィンドウマネージャー面白そうですね。


    また、公式サイトにて

    「The Calamares installer guides you through the first steps of installing the system with the option for an offline Xfce installation or an online installation with plenty of choices…(Endeavour OS:https://endeavouros.com/」と書かれている通り、インストーラーにはCalamaresインストーラーが採用されています。

    ベースになっているArch Linuxがコマンドラインで自力でインストールするという特徴を持っているため、どうしても身構えてしまうところですが、Calamaresインストーラーという人気なGUIインストーラーをの搭載していることもあり手軽にインストールすることができます。

    システム要件は、

  • 64bitプロセッサー
  • 1GBのRAM
  • 12GB以上の未使用ドライブ領域
  • となっています。

    おそらくXfceやLXQt, LXDEフレーバーでのシステム要件だと思われます。

    比較的重量級のデスクトップ環境にあたるGNOMEやKDE Plasma, Budgie等のフレーバーを使う方は、4GBほどメモリを用意した方がいいでしょう。

    また、Xfceについても2GBは用意するべきだと思います。

    とはいえデスクトップ環境を選べばEndeavour OSは軽量級ディストロにあたります。

    ちょっと癖が強いのはパッケージ管理システムです。

    Debian派生ディストロに搭載されるAPTやRedHat派生ディストロに搭載されるYUM(DNF)は比較的知名度の高いパッケージ管理システムです。(なんならAPTと比べればYUM, DNFは若干知名度の低いパッケージ管理システムにはなりますが)

    ただ、Endeavour OSを含むArch派生ディストロはpacmanというパッケージ管理システムを搭載します。

    ネットにはAPT, YUM, DNFの情報が多いので若干困ることがあるかも知れません。

    パッケージのインストールをするには、

    pacman -S 「パッケージ名」

    と管理者権限でコマンドを実行します。

    詳しくはArch LinuxのWikiにて解説がありましがのでこちらをご覧下さい。

    https://wiki.archlinux.jp/index.php/Pacman

    日本語入力に関しては、初期状態ではできませんので各自インストールする必要があります。

    日本語入力をするには上記のpacmanコマンドにて、fcitx mozcをインストールします。

    ターミナルを開き、管理者権限で

    pacman -S fcitx-configtool fcitx-mozc

    とコマンドを実行します。


    まとめ

    今回はEndeavour OSについて調べてみました。

    美しいUIや軽快な動作が利点です。また、手軽にArch Linuxに近い環境を手に入れられることも大きな魅力だと思います。